オーバーナイト血液透析とは夜間の睡眠時間を利用して7~8時間透析をすることです。
オーバーナイト血液透析とは?ABOUT
日本では行われている標準的な血液透析は週3回、1回あたり4時間です。しかし通常の腎臓が毎日休まず働いていることを考えると、週12時間程度の血液透析で腎臓の機能を完全に代行するには十分ではありません。場合によっては、厳しい食事制限を余儀なくされ、多数の薬剤(リン吸着薬や降圧薬など)を内服しなければならない場合もあります。
そこで透析効率を上げる方法として、「長時間透析」があります。例えば、同じ週3回でも1回8時間の透析を行うと、より元気に長生きできることが30年以上前から報告されています。しかし日中に8時間の透析を行うと、透析日の生活時間をほとんど透析のために費やすことになり、非常に大きな時間的制約が強いられます。
「元気で長生きするために透析時間を長くしたいが、仕事や学業、日々の日常生活を犠牲にすることなく過ごしたい!」。そんな患者さんの希望を満たす方法が、「オーバーナイト血液透析」です。夜寝ている間に透析を行うことで、日中の生活の時間を透析に割くことなく十分な透析を行うことができます。
そして透析時間を十分に確保することで体に負担の少ない透析が可能となり、体調の改善や合併症の軽減など多くの利点が認められます。例えば、尿毒素除去の向上、栄養状態や貧血の改善、体の痒み・イライラの消失など・・・。なかには「頭がすっきりし集中力が持続するようになった」、「体力がついてきた」と言う方もいます。
オーバーナイト透析のスケジュールSCHEDULE
入室・開始時間 | 19:40~22:30 |
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透析時間 | 20:00~翌6:00 |
消灯 | 23:30 |
終了時間 | 4:00~6:00(個々の透析時間により異なります) |
透析室退室時間 | 6:30 |
オーバーナイト血液透析への移行条件CONDITIONS
オーバーナイト血液透析では十分な睡眠時間を確保するために、どうしても必要な場合を除き、透析中の血圧測定を行うことはありません。またスタッフも日中の透析に比べると少なくなりますので、安全に透析を行うためにオーバーナイト血液透析は以下の方が対象になります。
- 透析導入から1か月以上経過している方
- 就業しており、かつ75歳以下の方
- 22時30分までに入室できる方
- 安定した透析が7~8時間できる方
オーバーナイト透析にご興味のある方は以下までお問い合わせください